製品提案・仕様概要
耐食性と非粘着性を両立する「ふっ素樹脂 PFAコーティング」による最適な仕様選定
CMP装置ヘッドパーツに求められる「高耐食性」「優れた非粘着性(スラリーの固着防止)」「清掃性の向上」という複合的な要求性能をクリアするため、当社はふっ素樹脂コーティングの中でも最高峰のスペックを持つ「ふっ素樹脂 PFAコーティング」の適用をご提案いたしました。
PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)は、優れた化学的安定性と表面特性を持つふっ素樹脂の一種であり、本仕様には以下のような特長があります。
➤極めて優れた非粘着性(スラリー固着防止)・撥水性
水や油を強力に弾く撥水性により、粘度の高いスラリーがヘッドパーツの表面に付着するのを最小限に抑えます。また、スラリーが乾燥・固着しても、ふっ素樹脂PFAの優れた非粘着性により容易に除去できるようになります。
➤卓越した耐薬品性・耐食性
強酸や強アルカリ、有機溶剤など、ほぼすべての化学薬品に対して不活性(反応しない)特性を持っており、パーツ表面全体を保護し腐食などによる不純物溶出(メタルコンタミ)を防止します。
➤優れた高純度性とパーティクル対策(発塵防止)
半導体製造で最も忌避される金属イオンの溶出や不純物の含有が極めて少ないため、ウエハへの金属汚染(イオン汚染)を防ぎます。また、塗膜自体のすべり性(低摩擦性)も高く、摩耗などによる微小粒子の発生も抑制します。
スラリーの強固な固着と薬品による腐食という課題が混在する環境に対し、当社ではCMP装置の稼働条件や日常の洗浄プロセスを詳細にヒアリングしました。薬品に対する防食性と表面の非粘着性の双方をバランスよく満たすため、それぞれの機能特性を引き出すPFA材料のグレード選定と、塗膜仕様の設計を実施。ヘッドパーツをはじめ、スラリー流路や周辺カバーなど、装置メーカー様の厳しいスペック基準に合致するテスト施工(試作)を行い、正式採用へと繋がりました。