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CASE STUDYプラスチックパレット熱溶着熱板の耐久性が3倍以上に向上!離型コーティング「Thermo Pro Release」採用事例

2026.08.12

導入背景・課題

200℃の熱溶着工程における樹脂付着・糸ひきと、従来のふっ素樹脂コーティングの耐久寿命限界

物流や資材搬送に不可欠なプラスチックパレット(PP:ポリプロピレン樹脂製)の製造プロセスでは、成形された複数のパーツを加熱した金属板(熱板)で溶融・加圧接合する「熱溶着(熱板溶着)方式」が多く採用されています。熱溶着式プラスチックパレットは、接合強度が極めて高く耐荷重性に優れるため、堅牢な輸送用パレットとして幅広く活用されています。

しかし、この熱溶着工程において、製造現場では主に以下の課題に直面していました。

➤熱板への溶融樹脂の付着・糸ひき

熱板は約200℃前後の高温状態に保たれ、PP樹脂パーツに直接接触して表面を均一に溶融させます。離型性が低いと熱板を引き離す際に溶融樹脂が引きちぎられて「糸ひき」が発生したり、樹脂が付着・残留して製品外観不良や溶着強度のバラつきを引き起こします。

➤従来のふっ素樹脂コーティングの早期摩耗・寿命限界

樹脂の付着・糸ひきを防ぐため熱板表面には汎用のふっ素樹脂コーティングが施工されますが、高温下の熱負荷と過酷な樹脂摺動により被膜が徐々に剥離・摩耗し、早期に離型性能が低下していました。

➤頻繁なライン停止とメンテナンスコストの増大

離型性が低下するたびに製造ラインを停止させ、熱板を取り外してコーティングの再施工(リコート)や予備品交換を行う必要がありました。このダウンタイム(稼働停止時間)とリコート費用の蓄積が大きなコスト面・生産面でのネックとなっていました。

現場からは「現行の離型性を維持しつつ、コーティングの耐久寿命を劇的に延ばすことでメンテナンス頻度を抑えたい」という強いご要望をいただきました。

製品提案・仕様概要

現場環境に応じた施工最適化と、高耐久性ふっ素樹脂コーティング「Thermo Pro Release」の提案

お客様が抱えられていた「高い離型性の維持」と「摩耗への耐久性向上」という二律背反する課題に対し、当社では高温環境下の耐摩耗性・離型性に優れる高耐久性ふっ素樹脂コーティング「Thermo Pro Release(サーモプロリリース)」をご提案いたしました。

本製品のご提案にあたっては、以下のポイントを中心に仕様の最適化を図りました。

➤「Thermo Pro Release」の特長

従来の汎用ふっ素樹脂コーティングと比較して熱劣化に強い独自の被膜構造を持ち、200℃前後の高温領域においても優れた非粘着・離型効果を持続します。樹脂との摺動摩耗に対する高い耐性を誇り、付着や糸ひきを防止します。

➤現場実機でのフィールドテストを繰り返し実施

プラスチックパレットの熱溶着ラインでは、使用する樹脂材料の種類(バージンPP材、リサイクルPP材、またはそれらの混合ブレンド材)や熱板設定温度、加圧速度等の条件によって樹脂の付着傾向や摩耗スピードが大きく変動します。そのため、実現場でのテスト施工を幾度も繰り返しました。

➤使用環境に合わせたプロセスの微調整・カスタマイズ

フィールドテストで得られたデータやPP樹脂の付着状況、塗膜の剥離・摩耗状態の確認し、基材の下地処理技術からコーティングの膜厚管理、焼成プロセスの最適化まで細かく調整を実施。過酷な熱溶着環境下でも最大限の耐久パフォーマンスを発揮できる仕様を確立しました。

導入効果

溶着熱板の耐久ショット数が従来の20,000ショットから60,000ショット(3倍以上)へ拡大!

「Thermo Pro Release」を導入いただいた結果、熱溶着熱板の離型耐久性は劇的に向上し、お客様の課題であったメンテナンスコストの削減と生産ラインの安定稼働に大きく貢献いたしました。

実際の生産ラインにおいては、熱板の温度条件や使用する樹脂成分(リサイクル材の配合比率等)の違いによって付着・糸ひきの発生状況や寿命数値に変動はあるものの、総じてすべてのラインで耐久性能の向上が確認されました。

➤耐久寿命が従来の1.5~3倍以上に向上

ラインによって耐久性向上の効果は変動があるものの、あるラインでは従来のふっ素樹脂コーティングでは約20,000ショットで離型性が限界に達しリコートが必要となっていましたが、「Thermo Pro Release」適用後は60,000ショットをクリアしても良好な離型性を維持(従来比3倍)。ラインによっては90,000ショットを超えて稼働し続けた実績も記録しました。

➤熱板交換・リコート頻度の激減と稼働率向上

コーティング寿命が3倍以上に向上したことで、熱板の取り外し作業やリコート施工の頻度が低下。定期メンテナンスに伴う生産ラインのダウンタイムが削減され、設備稼働率と生産性が大幅に向上しました。

➤トータルメンテナンスコストの削減および品質安定

再コーティングの回数減少と予備熱板の管理工数削減により、トータルコストの大幅削減に成功。また、溶融樹脂の付着残りや糸ひきが解消されたことで、プラスチックパレットの溶着面品質の均一化・不良率の低減が実現しました。

採用されたコーティングブランド

今回、熱溶着式プラスチックパレットの熱板加工で採用された「Thermo Pro Release」は、高温環境下での優れた離型性・非粘着性と耐摩耗性を高次元で両立した当社の高耐久離型コーティング技術です。各種樹脂成形治具、熱溶着パーツ、加熱ロールなどの離型・付着防止用途における製品仕様や対応スペック、詳しい性能データにつきましては下記ページよりご覧いただけます。

お問い合わせ

貴社のプラスチック成形・熱溶着工程における「溶融樹脂の付着・糸ひき」「ふっ素樹脂コーティングの早期摩耗」「頻繁な熱板交換によるコスト肥大」などのお悩みを、当社のコーティング技術で解決いたしませんか?
ワークの材質(PP・PE・PC・ABS・AAS・PMMA等)や使用温度、形状に合わせた最適なコーティング仕様のご提案・試作テスト施工を承っております。まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

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