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CASE STUDY飲料搬送ラインのデッドプレートへPEEKコーティング「PEEKCOAT G10」を適用|耐久性3〜4倍向上とライン停止リスクの低減を両立

2026.07.09
業界
機能・用途
目的・効果
採用された製品

導入背景・課題

重量物搬送におけるふっ素樹脂コーティングの早期摩耗と、頻発するライン停止の解消

飲料製造プラントをはじめとする自動搬送ラインにおいて、製品の安定した流通と生産スピードの維持は、工場全体の生産効率を大きく左右する極めて重要な要素です。本事例のお客様は、2Lのペットボトルが複数本梱包された重量のある段ボールケースの自動搬送ラインにおいて、コンベヤ同士の継ぎ目や異なる機器間の乗り継ぎ部に設置される「デッドプレート(現場によってはトランスファープレートあるいは渡り板などとも呼ばれます)」の運用に大きな課題を抱えられていました。

デッドプレートは、コンベヤ間の段差や隙間をなくし、製品をスムーズに次の工程へと乗り移らせる重要な役割を担っています。しかし、搬送中の段ボールが引っかかったり、転倒したり、底面が擦れて損傷したりといったトラブルを防ぐためには、プレート表面に高いすべり性(潤滑性)を維持し続ける必要があります。

従来、デッドプレートの表面に一般的な「ふっ素樹脂コーティング」を施すことで、搬送時の滑り性を確保していました。しかし、対象となるワークが「2Lペットボトル入りの段ボール」というかなりの重量物であるため、連続稼働による激しい摩擦に耐えきれず、コーティングがすぐに摩耗して剥がれてしまう事態が発生していました。

表面のふっ素樹脂コーティングが剥がれて金属地肌が露出すると、摩擦抵抗が急増して段ボールの底面が傷つくだけでなく、搬送の遅延や製品の転倒によるライン停止(チョコ停・ダウンタイム)を引き起こす原因となっていました。その都度、ラインを止めてデッドプレートを交換・回収し、再塗装(リコート)を行う必要があったため、多大なメンテナンスコストと人件費が発生し、生産性の低下を招く深刻なボトルネックとなっていました。

製品提案・仕様概要

耐摩耗性とすべり性をハイブリッドで実現する摺動PEEKコーティング「PEEKCOAT G10」の提案

ふっ素樹脂コーティング単体では、重量物による過酷な摩擦環境に対して物理的な強度(耐摩耗性)が不足しているという明確な限界が見られたため、当社は次なるソリューションとして、独自の高機能多機能コーティング「PEEKCOAT G10」の適用をご提案いたしました。

「PEEKCOAT G10」は、スーパーエンジニアリングプラスチックの代表格であり、圧倒的な機械的強度と耐摩耗性を誇る「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂」をベースマテリアル(基礎材料)として採用しています。そこに、優れた滑り性と離型性を持つ「ふっ素樹脂(固体滑剤)」を最適に配合した、ハイブリッド型の高硬度・低摩擦コーティング技術です。

➤強靭な耐摩耗性(PEEK樹脂ベース)
金属に匹敵するほどの高硬度な被膜を形成するため、2Lペットボトル入り段ボールのような重量物が長期間にわたって連続的に擦れる環境下でも、被膜そのものが削れにくく、高い耐久性を発揮します。

➤優れたすべり性(ふっ素樹脂配合)
ベースとなるPEEK樹脂の内部にふっ素樹脂成分を均一に分散させているため、引っかかりのないスムーズな段ボールの滑りを実現し、転倒や底面の損傷といった搬送トラブルを未然に防ぎます。

➤摩耗しても持続する潤滑性能
一般的なコーティングとは異なり、被膜の内部まで均一に潤滑成分(ふっ素樹脂)が配合されているため、万が一表面が摩耗していっても、常に新しい潤滑面が露出し続けます。これにより、塗装の寿命を迎えるその時まで、初期と同等の優れたすべり性を維持することが可能です。

過酷な摩擦に耐える「強さ」と、滑らかな移動を可能にする「すべりやすさ」という、相反する2つの要求特性を高い次元で両立できる点が評価され、実機搬送ラインへの導入が決定いたしました。

導入効果

コーティング寿命が最大4倍に延伸!ランニングコストの削減と止まらないラインの構築

飲料自動搬送ラインのデッドプレートにPEEKコーティング「PEEKCOAT G10」を実戦投入した結果、従来の課題が劇的に解決され、劇的な生産性向上とコスト構造の改善が実現しました。

➤耐久寿命が従来の3〜4倍へ延伸
従来のふっ素樹脂コーティングでは重量物の摩擦によって瞬く間に剥がれていたデッドプレートが、PEEKコーティング「PEEKCOAT G10」の適用後は従来比3〜4倍という驚異的な長寿命化を達成しました。長期間使用しても塗膜の摩耗進行が非常に緩やかで、初期の滑らかな表面状態を長期間キープできています。

➤ライン停止(ダウンタイム)の激減による生産性向上
コーティングの長寿命化に伴い、デッドプレートの交換頻度や再塗装(リコート)のためのメンテナンスサイクルが飛躍的に延長されました。これにより、頻発していたラインの突発的な停止リスクがほぼゼロとなり、工場の連続安定稼働とスループット(単位時間あたりの処理量)の大幅な向上につながっています。

➤トータルメンテナンスコストの劇的な削減
頻繁な部品解体作業、再塗装にかかる加工費用、そして予備部品の管理費といった、デッドプレート運用にかかっていた総合的なランニングコストを大幅に圧縮することに成功しました。また、製品の引っかかりや転倒による段ボール底面の損傷(製品不良)も完全に解消され、良品率の安定にも大きく寄与しています。

採用されたコーティングブランド

今回採用された「PEEKCOAT G10」は、PEEK樹脂の持つ卓越した硬度・耐摩耗性と、ふっ素樹脂の持つすべり性を融合したコーティングソリューションです。自動搬送ラインのデッドプレートをはじめ、重量物や高速摺動によって従来のコーティングでは早期に摩耗してしまう過酷な製造現場において、圧倒的な長寿命化とコスト削減を実現します。

お問い合わせ

貴社の自動搬送ラインにおける「ワークの引っかかり」「コーティングの早期摩耗」「頻繁なメンテナンスによるライン停止」などのお悩みはございませんか?対象物の重量や稼働スピード、形状に合わせて、最適なコーティング仕様をご提案いたします。製品の詳細確認や、テスト施工(試作)のご相談など、どのようなことでもまずはお気軽に当社まで技術相談・お問い合わせください。

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